年上幼なじみのあぶない溺愛
「そうだよ。志羽もすぐ来るかなと思って」
「それでも待ったよね……!ごめんね」
こんな風に待ってくれて、春哉くんと一緒に帰れるなんて嬉しいなと思った。
「……今日はおどろいたね。まさか図書室で会うなんて考えもしなかったな」
「私もびっくりしちゃったよ……」
「急に逃げ出したからね。避けられてるみたいでさすがに悲しかったなぁ」
「そ、それは……動揺して」
決して避けていたわけではない……とは言えなかった。
本当に平気だったら、きっと『はじめまして』と他人のフリができただろうから。