年上幼なじみのあぶない溺愛
「あ、あの……戸崎先輩?」
「え、嫌だその呼び方!沙良でいいよ、沙良で!」
「えっと、じゃあ……沙良、先輩」
先輩を下の名前で呼ぶのは緊張したけれど、呼んでいいと言われたので呼ばせてもらうことにする。
先ほどよりも互いの距離が近づいたよな感覚に陥った。
「うん!戸崎先輩よりぜんぜん嬉しい!」
ニコニコ笑う沙良先輩はフレンドリーな人で、気さくに話しかけてくれる。
「一緒の団になったのもなにかの縁だろうし、仲良くしてくれたら嬉しいな」
「へ……私と、ですか?」
そのように思われる理由がわからず、つい聞き返してしまう。