年上幼なじみのあぶない溺愛


「あ、あの……戸崎先輩?」
「え、嫌だその呼び方!沙良でいいよ、沙良で!」

「えっと、じゃあ……沙良、先輩」


 先輩を下の名前で呼ぶのは緊張したけれど、呼んでいいと言われたので呼ばせてもらうことにする。

 先ほどよりも互いの距離が近づいたよな感覚に陥った。



「うん!戸崎先輩よりぜんぜん嬉しい!」


 ニコニコ笑う沙良先輩はフレンドリーな人で、気さくに話しかけてくれる。


「一緒の団になったのもなにかの縁だろうし、仲良くしてくれたら嬉しいな」

「へ……私と、ですか?」


 そのように思われる理由がわからず、つい聞き返してしまう。

< 134 / 380 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop