年上幼なじみのあぶない溺愛



「志羽、春哉くんに迷惑かけてばかりじゃダメよ」


 制服に着替えてリビングに行くと、仕事に行く準備を終えているスーツ姿のお母さんに早速突っ込まれてしまう。


「アラームが鳴らなくて……」

「自分で起きるって宣言した初日からそれってどうなの?」

「うっ……」


 それを春哉くんのいる前で言わないでほしい。
 恥ずかしくて顔が熱くなるのがわかる。


沙英(さえ)さん、俺はまったく迷惑なんて思ってないんで気にしないでください」


 お母さんにズバズバと責められていた私を見て哀れに思ったのか、ソファに腰を下ろしていた春哉くんが間に入ってきてくれた。

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