年上幼なじみのあぶない溺愛
「あれ、志羽ちゃんどうしたの?ひとりで戻ってきて……」
「あ、いや……私は邪魔だったので帰ってきました!ほかになにかすることはありますか……?」
そうだ、私は邪魔者なのだ。
少なくとも女の人たちにとって、春哉くんのとなりにいる私は邪魔なのである。
「え、そんなのあり得ないでしょ。志羽ちゃんが邪魔だって春哉が言ったの?」
沙良先輩が変に誤解しそうになっていたため、慌てて首を横に振って否定する。
それは違う、春哉くんは邪魔だって私を追い出すような人ではない。
たとえそう思われていたとしても、春哉くんはそんなひどいことを言うはずがない……なんて、単に私がそう信じたいだけなのかもしれないけれど。
それでもし、春哉くんに邪魔だって言われたら、もう立ち直れない気がした。