年上幼なじみのあぶない溺愛



 それとも外の店で食べるのだろうか。

 さすがに学生たちが集う場には春哉くんと行けないけれど、穴場スポットだったり家の近くのお店なら二人で行くこともあった。


 私は別に春哉くんがいたらどちらでもいいのだけれど。今日の楽しみが増え、嬉しくて頬が緩む。


 それからしばらくの間、電車に揺られていると、徐々に同じ制服姿の人たちが車両に乗り込むようになってきて、学校に近づいてきたのだと実感した。


「君、見ない顔だけど新入生?」
「……へ」


 一瞬、誰に話しかけているのかわからず、空耳かと思いながらも顔を上げると、同じ学校の制服を着た男の人ふたり組が私を見て笑っていた。

 なんだか嫌な予感がするような……しないような。

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