年上幼なじみのあぶない溺愛



 明らかに新入生ではなさそうな容姿に、思わず顔を背けたけれど、時すでに遅し。


「無視するのはひどいだろ〜?」

「こんな可愛い子が新入生って当たりの年だな。これも何かの縁だし俺たちと一緒に登校しようぜ?」


 そんなの無理に決まっている。
 いかにもチャラそうな人たちと一緒に登校だなんて。

 春哉くんの言う通りだ。学力レベルが高くても、危険そうな人たちはいるのだと思い知らされる。


「え、あの……」

 今まで春哉くん以外の男の人とはあまり関わったことがなく、恐怖で体がこわばってしまう。

 それを肯定と受け取ってしまったのか、私を挟むように両隣に立たれてしまった。


 心の中で春哉くんに助けを求めたその時だった。


「すみません、そいつ俺のツレなんで離れてもらっていいですか?」

「……へ」


 半泣き状態になっていると、ぶっきらぼうな声が耳に届いた。

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