年上幼なじみのあぶない溺愛



「なんだか俺、避けられているみたいだね」


 ここにきて、春哉くんは落ち込んだような表情を浮かべるけれど、ぜったいにわざとだ。

 幼なじみであるため、それぐらいはさすがの私でもわかる。


 けれどそのような表情をされて、いつも折れて負けてしまうのは私である。

 今度こそ負けないぞと思うけれど。


「そんなことないですよ!きっとこの子、緊張してるんです!ね、志羽!」


 望美ちゃんの圧がとにかくもうすごかった。

 なに春哉くんにこのような表情をさせているんだ!という強い意思が伝わってくる。

< 276 / 380 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop