年上幼なじみのあぶない溺愛
「撮れました……!」
「ありがとう。じゃあふたりとも、この後も体育祭を楽しんでね」
怪我をしたらダメだよ、と続けて話した春哉くんは、ようやく私から離れてくれた。
ようやく解放された私は急いで望美ちゃんの元へと向かう。
胸がドキドキして、顔も熱くて、今すぐこの場から逃げ出したくなる。
周りの人たちは『見た?今の!』とか『やばかったね!』と騒いでおり、誰もが春哉くんに視線を向けていた。
良かった……誰も私のことを気にしていなくて。
ここで『なんであの子が』と思われていたら……と考えると、怖くて身震いした。