年上幼なじみのあぶない溺愛



 いつ、ほかの男に……なびく。

 何度も頭の中で繰り返し、春哉くんはなにか大きな勘違いをしているのだと思った。


「春哉くん、私そんなこと……」

「無自覚でしているんだよ志羽は。相手が自分に優しい男なら誰でもいいんだ?」

「ち、ちがっ……」
「さすがに俺も、もう我慢できないよ」


 春哉くんは誤解している。

 その誤解を解こうと思い、口を開こうとした……けれど。


「……んっ」


 強引に、春哉くんは私の唇を奪ってきた。

 きつめに唇をふさがれて、なにもできずに固まってしまう。


 後頭部に手をまわされ、キスを受け入れるしかない状況ができていた。


 それも、キスは一回では終わらなくて。

 繰り返されるキスに優しさはなく、乱暴で無理矢理で、怒りの感情が露わになっている気がした。

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