年上幼なじみのあぶない溺愛



「あの……幼なじみを怒らせちゃって、今の関係を終わりにしようって……」


 思い出しただけでも目が潤んで泣きそうになってしまう。

 あんな風に別れを切り出されるとは思っておらず、受け入れられるはずがなかった。


「ほら志羽、泣かないで。相手は嫉妬してるだけだよ。志羽がほかの男と仲良くしていて……って、待てよ?てことは志羽、あんたそれ脈ありじゃん!」

「……へ」


 望美ちゃんは私を心配するような目で見ていたかと思うと、キラキラとその目が輝き始めた。

 嫉妬……脈あり?
 春哉くんが、私を……?


 あんなにも怒っていたのだ、そんなはずがない。
 期待すら抱けなくて、自然とため息が漏れてしまう。

 終わってしまうのだろうか。
 春哉くんと幼なじみの関係にすら戻れず、もう関われないのかな。


 そんなの考えるだけで胸が締め付けられて苦しくなる。

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