年上幼なじみのあぶない溺愛
「ぜったいに嫌だ……」
大好きな人とこんな形で終わるなんて嫌だ。
許してもらえるかわからないけれど、ちゃんと言葉にして謝りたい。
関係を終わらせたくない、離れたくない。
春哉くんといまの関係じゃなくなるのは苦しいよって、言葉にして伝えたい。
面倒がられてしまうかもしれないけれど、このままなにも言わずにいると、それこそ本当に終わってしまう。
「嫌ならなにするべきかわかんだろ」
「うん……!」
火神くんのおかげでなにをすべきか、大事なことに気づけた。
「ありがとう火神くん」
「……別に。これからどうするかは宮下自身だろ」
「うん……!頑張るね!」
火神くんに感謝を伝え、決心が揺らぐ前に行動しようと思った。
そのために今日の放課後、早く帰り家の最寄駅で春哉くんを待つんだ。
望美ちゃんも「志羽なら大丈夫だから頑張って」と応援してくれた。
優しい友達に恵まれ、本当に幸せ者だなと思った。