年上幼なじみのあぶない溺愛



 それよりも春哉くんのものを着るって、なんだかソワソワする。

 春哉くんの匂いがするし、それに……って、いまの思考が春哉くんにバレたら気持ち悪がられるのではと不安になり、その考えを頭から消し去った。


「ほら、志羽おいで。ここに座って」

 リビングに行くと春哉くんはソファに座っており、自分の前の床に座るように指示される。

 おとなしく正座をして座ると、ふたたびバスタオルで頭を拭かれ、その後髪の毛を乾かしてくれた。


 なんだかいまの春哉くん、すごく親みたいだ。それも過保護な……って、私はなにを考えているのだ。

 春哉くんの厚意でやってくれているのに、勝手に過保護だとか決めつけては相手に失礼である。


 しばらくドライヤーの音が鳴り続き、髪の毛が完全に乾くまで春哉くんが乾かしてくれていた。

< 335 / 380 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop