年上幼なじみのあぶない溺愛
「あっ、そろそろだね!じゃあ火神くん、また学校で!」
「は?なに言ってんだよ。別々に登校したら怪しまれるだろ」
「え、あっ……本当だ」
いつのまにか、先ほど絡んできた男の人たちの存在を忘れていたけれど、同じ車両にいるんだっけ。
確かに別々で登校しているところを見られてしまえば、やっぱりツレじゃなかったと思われて再び絡まれてしまうかもしれない。
そう考えるとゾッとして、思わず身震いした。
もし火神くんが助けてくれなかったらと思うと、恐怖心が私を襲う。
ここは学校まで火神くんと一緒に登校するのが最善なんだろうけれど……勘違いが生まれてしまいそうで怖い。
けれど恐怖心と天秤にかけた私は、結局火神くんと一緒に登校することを選んだ。