年上幼なじみのあぶない溺愛
いったい誰だろう……宅急便とかかな。
重い体を起こして時計を確認すると、いつのまにか学校が終わってもおかしくない時間になっていた。
ということは、もしかして春哉くん……!?
あれ、けれど春哉くんは鍵を預かっているって言っていたような……そのことを忘れているのだろうか。
とにかくリビングに行こうと思い、立ち上がったけれど、久しぶりに立ったためか、フラついて壁に体を打ち付けてしまう。
けれど早く会いたくて、フラフラのままリビングに向かって、モニターに映る相手を確認した。
「……え」
その人物を見たとき、私はおどろきのあまり間抜けな声が出てしまう。
数秒間固まったあと、慌てて玄関の鍵を開けに行った。
「あっ、志羽!良かった、いた……って、志羽!?そんなフラフラで大丈夫!?家の人は……!?」
ドアを開けてすぐ、視界に映ったのは制服姿の望美ちゃんだった。
私を見るなり心配した顔で駆け寄って、体を支えてくれる。
「あ……どっちも、仕事で……」
「ちょっ、火神!志羽をお願い!」
「……言われなくてもわかってる」
「えっ……」
そう、私の家に来てくれたのは望美ちゃんと火神くんだった。