年上幼なじみのあぶない溺愛
「志羽、やけに機嫌がいいね。ずっと窓の外見てニヤニヤしていたよ?」
「えっ、うそ……!いつから見てたの!?」
そんなの恥ずかしすぎる。
頬が緩んでいる自覚はあったけれど、まさか春哉くんに見られていたなんて。
「いつって、学校の最寄駅から……かな」
「そ、んな……」
穴があったら入りたいとはまさにこのことだ。
今日はずっと浮かれていたから、存在感の強い春哉くんと同じ車両に乗っていることにすら気付かなかった。
明日からは気をつけようと思ったけれど、それよりも理由をはぐらかしたいところ。
春哉くんのことを考えてニヤけていたなんて、ぜったいに引かれてしまう。