年上幼なじみのあぶない溺愛
「アラーム、もう何度も鳴ってたよ?志羽、止めもせずにスヤスヤ寝ていたけど」
「そんな……」
私を見て微笑む春哉くん。
ぜったいに『バカだなこいつ』って思われた。
高校生になってからは春哉くんに見合う女性を目指して頑張ろうと心に決めていたのに、初日から早速失敗である。
「心配になったから、起こしにきてよかった。ほら、起きあがって準備しようね」
初日ということで、時間にかなり余裕を持ってアラームをセットしていたため、今からゆっくり準備をしてもまだ間に合う。
けれど春哉くんは、すでに準備を終えている様子で、わざわざ早起きして私を起こしにきてくれたのだろうか。