年上幼なじみのあぶない溺愛
どうしよう。
軽く触れられただけなのに、胸がドキドキする自分がいる。
春哉くんは平気で私に触れてくるけれど、それが結構心臓に悪かったりする。
「ごめん、びっくりさせちゃったね」
「いや、私のほうこそごめんね……!ぼーっとしちゃってて……」
「なにか考えごとでもしていたの?」
「考えごとっていうか……」
うっかり言ってしまいそうになったけれど、長年一緒にいておきながら俺の感情ひとつ読めないのかと思われるのが怖くて、口をつぐんでしまう。
「志羽?」
「そ、そう……!お昼!お昼ごはんのことについて考えてたの!」
わざと明るめの声を出し、これ以上詰め寄られないようにとお昼の話を持ち出した。