年上幼なじみのあぶない溺愛



 首を横に振り、気合を入れてから家を出る。


「……え、春哉くん?」


 ちょうど家を出て、となりに住む春哉くんの家に行こうとした時だった。

 春哉くんが自分の家から出ていたところだったのだ。


「あっ、志羽。よかった。遅かったからなにかあったのかと思って、今から志羽の家に行こうと思ってたんだ」


 いらない心配だったみたいだねと春哉くんは笑っていたけれど、唐突に申し訳なさに襲われる。


「ご、ごめんね……!心配かけて」


 心配をかけさせるぐらいなら、着替えてすぐに行っておけばよかった。

 余計な心配をかけさせてしまい、本当に申し訳ない。

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