年上幼なじみのあぶない溺愛
「ううん、志羽は悪くないよ。俺が勝手に心配してただけだから」
春哉くんは私に笑いかけてくれ、『遅い』のひとこともなく、私を家の中に招き入れてくれた。
さっそくキッチンへと向かい、一緒に料理をする準備を始める。
「切るのは俺がするからね」
「やだ!今日は私がする!」
私だってなにもできない子供じゃないし、料理もそこそこできるはずだ。
けれど春哉くんは怪我したらあぶないからって、包丁は持たせてくれない。
春哉くんの前でちゃんと料理ができることをアピールし、家庭的な女の人だと少しでも意識して……ほしいけれど。
その機会すら春哉くんは与えてくれない。