年上幼なじみのあぶない溺愛



「着替えるから春哉くんはリビングに行って……いや、先に学校へ行って大丈夫だよ!」

「……志羽、本当に別々に行かないといけない?」


 あからさまにシュンと落ち込んでしまう春哉くんを見て、罪悪感に襲われる。

 けれどもう決めたのだ、高校では春哉くんと他人のフリをするって。


 中学では変わらずに幼なじみとして接していたら、周りから羨ましがられたり嫉妬されたりといった経験があるため、高校ではそれを避けたかった。

 春哉くんはすごくかっこよくて、誰にでも優しいし頭もいい。そのうえスポーツもできるのだから、まさに完璧という言葉がぴったりの人だ。

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