年上幼なじみのあぶない溺愛

「はいはい、無自覚志羽は黙っておこうね」

　私は慌てて否定したけれど、望美ちゃんに軽く流されてしまう。


「すでに女嫌いなイケメンで注目されてる火神が、唯一志羽のことを名前で呼ぶのよ？」

「女嫌い……火神くんが？」

「そうそう、女子とは一切関わろうとしないでしょ？話しかけても今みたいに睨んできて……まあ、確かに火神はイケメンだけど、同級生はあまりグッとこないんだよね」

「お前なんかに好かれてたまるか」

「うわっ、人がせっかくイケメンだって褒めてあげたのに最低」


　いつのまにかふたりが軽く言い合いになってしまう。