年上幼なじみのあぶない溺愛
「もー、少しでも私に話してくれたら協力もできるのに。まあ無理には聞かないけどさ」
「協力……」
「そう、協力。ついでに火神の意見も聞けるかもね。男の意見は貴重だよ?」
「なんで俺まで……」
「いいじゃん、火神にとっても口実になるし好都合でしょ?」
「……お前」
ふたりはまた不穏な空気を漂わせて話していたけれど、私は協力という言葉に心が揺らいでいた。
だって望美ちゃんは女子力が高くてメイクも上手。男の人とどのように接するべきかも、望美ちゃんならわかるかもしれない。
それに男の人である火神くんから貴重な意見を聞けるのも嬉しい。
ぐぬぬ……と頭を悩ませていると、望美ちゃんと火神くんから視線を向けられていることに気づく。