年上幼なじみのあぶない溺愛



「あの、あまり詳しくは言えないけどね……」


 心が完全に“協力”に傾いてしまい、話す選択をとった私。

 年齢は伏せたけれど年上の幼なじみに恋をしていること、普段は子供扱いされ、妹のように思われていることなど、春哉くんだと特定されない程度の情報をふたりに伝えた。


「なるほど。志羽は年上の幼なじみに恋してるのか……年上のうえに幼なじみってことは、小さい頃から関わりがあるってことで……兄妹同然に育ってきたものだからね」


 望美ちゃんの言葉に、全力で頷いて肯定をする私。

 そうなのだ。小さい頃から妹のように可愛がってくれて、私の相手をしてくれた春哉くん。


 どちらかといえば幼なじみというより、兄妹という関係のほうが近いかもしれない。

 そんなの、春哉くんが私を妹として見ているのも当然頷ける。

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