年上幼なじみのあぶない溺愛

「相手はやっぱり志羽のことを妹として見てるの？」
「たぶん……」


　というより、ぜったい妹として見られている。
　だって子供として扱われているのがわかるし、なにかと心配してくる春哉くん。

　まるで過保護なお兄ちゃんのようだ。
　けれど私を心配してくれているのも、春哉くんがとても優しい心の持ち主だからであって。


　決して特別扱いを受けているわけではないと、自分が一番わかっているつもりだ。


「んー、歳の差って難しいね。それに私たちはつい最近まで中学生だったから……って、志羽？そんな落ち込まないで。ごめん追い討ちをかけたね」

「ううん、大丈夫。だって事実だから……私は望美ちゃんみたいに大人びた女の人になんかなれなくて」

「ほら、そんな卑屈な考え方にならないの。そうやって最初から諦めていいの？」

「それは……やだ」


　やっと春哉くんと同じ高校生になれたのだ。

　それなのに早速諦めるのは嫌だし、きっと諦められないとも思った。