年上幼なじみのあぶない溺愛
「火神くん?今日は遠足だよ、このままだと置いていかれちゃうよ?」
「……っせぇ」
「え……わっ!?」
その時だった。
掠れた声が聞こえたかと思うと、突然腰に火神くんの手がまわされ、そのまま彼のもとへと体が引き寄せれてしまう。
「お、おい純希!寝ぼけててもそれはダメだろ!?」
慌ててとなりに座っている火神くんの友達が止めようとしてくれたけれど、火神くんからの反応はない。
まるで私を抱き枕にして寝ているようだ。
なんて、のんかなことを考えていると、徐々にまわりの視線が集まっていることに気づいた私に、ようやく焦りが芽生えてきた。
この格好、目立つに決まっている。