年上幼なじみのあぶない溺愛
5.あぶない状況
1年になって初めてのテストが近づいてきたある日のこと。
「志羽、テスト勉強は捗ってる?」
「……っ」
春哉くんと家から駅まで一緒に行くのが日常となり、今日もまた彼と並んで歩いていた。
そのときにテスト勉強について触れられ、思わずぎくりとしてしまう。
正直、まだ1年の最初だから大丈夫……と油断してしまっている自分がいるのも確かだった。
この高校に合格したのもギリギリだというのに。本当は危機感を持つべきところ。