吐いて。食べて。吐いて。






次の日もその次の日も
春や夏、剛典は
ずっと隣に着いてくれた。
家にも送ってくれた。




初めは彼も近寄って来てたが
段々彼も来なくなった。






少しずつ大学でも笑える日が来るようになった。





過食嘔吐の回数も少しずつ減り
気持ちが楽になった。






数ヶ月後。




春や夏、剛典もサークルで送り迎えが出来ないとラインが来た。






私は、少し早歩きで大学を出る。






気配を感じたからだ。






私は走りながら家に帰る。




電車に乗る人からは反対方向に家がある私。






みんなが帰る通学路をかき分けて
家に帰った。




家に着くとすぐに二重に鍵をかける。






心臓がバクバクする。









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