Honey×Secret


「で、ですよね〜」


咲彩ちゃんに断られてショック
だったのか、もの凄く落ち込んでいて
私は御子柴くんが机の上に置いた
チケットをもう1度視界に映した。


「え、カテョーナク王国?」


よくよく見てみると…子供から
お年寄りまで人気のテーマパーク
"カテョーナク王国"のチケットだった…


「あ、甘蜜さん…
カテョーナク王国好きなの?」


「結ちゃんは"ミルキー姫"が好きなの」


そう私は小さい頃からカテョーナク王国の
マスコットキャラクター"ミルキー姫"が
好きで今もミルキー姫のグッズを
見つけてはつい買ってしまう程だ。


「結ちゃん、御子柴くんと行ってくれば?」


「え、私が?」


咲彩ちゃんが言った言葉に聞き返すと
"うん"という合図で咲彩ちゃんは頷いた。


「え、いや…」


どうみても御子柴くんは
咲彩ちゃんと行きたいのに…


そう思いながら御子柴くんの顔を
見てみると笑ってはいるが明らかに
私と行くのが嫌な顔をしていた。


「ねぇ、朝陽」


御子柴くんの名前が呼ぶ声が聞こえ
呼んだ声の先を辿って視界へ移すと…


*


*


*


*


*


「…何だよ、吏人(りひと)」


御子柴くんの友人…
雪城 吏人(ゆきしろ りひと)くんが立っていた。






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