魔界の華は夜に咲く
「そんなに気にしてくれるって事は、俺は期待してもいいって事か?」


「それは違いますけど!」


「なんだ、否定は早いんだな」


センジュは言葉と共に体を引いたが、アルヴァンは肩を抱く手に力を込めた。


「ちょ・・」


「確かめるか?」


「え?」


「俺の家族を見せてやる」


ドキン



_うそうそうそっ!それはなんか怖いから嫌だ!



「いいです!見ませんし!興味ありませんから!」


「傷つく言い方するな。すこしは興味持て」


アルヴァンはセンジュの体を拾い上げる様に抱き上げた。


「行くぞ」


「ひっ・・いいい!?」


アルヴァンの足はまるで疾風の如く。

一瞬で馬車に放り込まれた。


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