魔界の華は夜に咲く
「どうだ?」

「?」


そう聞かれセンジュは首を傾げる。


「俺の事、少しは解ってきたか?」


「・・・はい」


真っ直ぐに頷くと、大きな口をにかりと広げてアルヴァンは笑った。


「良かった。実は晩餐会の夜に酔った勢いであんなことをしてしまったから、少し心配になってたんだ。さっきもセヴィオに嫉妬してやらかしたし」


「・・・」



_ちゃんと罪悪感があったんだ。意外かも。



「嫌われていやしないかと」


「フフ・・そうだったんですか」


「ああ」


ガタイが良い男が焦っている。

あまりにも似合わなくてつい笑いがこみ上げた。


「今の所、悪い人ではなさそうですね」


「当たり前だろう。名のある四大魔将の1人だぞ。魔王の為、魔界の為、そして今後はお前の為に俺は戦おう」


その言葉には歯が浮きそうになり、センジュは素直に笑った。


「フフフ、流石にちょっと胡散臭いですね。その言い方は」


「そうか?」



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