魔界の華は夜に咲く
丁度服装を整え支度が終わるころ、部屋の扉がノックされた。


「姫君、エレヴォスです。よろしいですか」


「はい」


シンプルなパーティードレスを身に纏ったセンジュを見て、エレヴォスはニコリと微笑んだ。


「今日もお美しいですね。心が洗われるようです」


「え、えっと・・ありがとう・・ございます」


褒められることに慣れていないので恥ずかしくなった。


「今夜は残念ながら我が君は急用で出かけました。私では物足りないかもしれませんが、よろしくお願いいたします」


「そんな・・こちらこそ。よろしくお願いします」


ぺこりとお辞儀をするとエレヴォスは廊下へ手招いた。

「ご案内します。こちらへ」

「はい」


_凄く丁寧な人だな・・。なんだか緊張してくる。


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