魔界の華は夜に咲く
白を基調とした花柄のフリルワンピースに桃色のストールを肩に巻いて廊下に出た。
さりげないナチュラルメイクがキラリと輝いた。


「ごめんね。お待たせ」


「お、おお」


セヴィオは驚いた様子で目を背けた。思った事が顔に出そうになり慌てて隠した。

「どうしたの?」

「別に。行くぞ」

「うん」


セヴィオの心が燃えている。


_うおおおおっ!!テンション爆上がりなんだけど!!くっそ可愛い!!なんだこいつ!!今すぐにでも押し倒したい!!!


ウキウキする気持ちを懸命に抑えながら黙々と廊下を歩く。

しかし四大魔将として平然とした態度でいなければならない。

必死に平常心を装った。


「外に馬車を用意させてるから、城の件が終わるまでちょっと街でぶらつこう」


「うん」


_不謹慎だけどフォルノスに感謝・・だな。
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