魔界の華は夜に咲く
ガチャ!

突然扉が開かれたと思うといきなり腕を引かれた。

強引に部屋に入れられる。

中は小さなロウソクの照明しかなく薄暗かった。


「な__」


_何!?


ガタッ

あっという間に奥の机まで連れて行かれ、背後から抱きしめられた。


「ちょ・・」


ドキン


そのまま耳を噛まれ、衣服をずらされる。

唇は首筋を這い、うなじを通った。

ビリビリとセンジュの体に電気が走る。


「や・・っ!!」


抵抗しようと手で払おうとしたが、簡単に後ろ手に拘束された。


「う・・んっ・・んっ」


ビクンッ


無理やりに顔を向けられ、唇を奪われた時にようやくピタリと動きが止まった。


「お前・・」

「・・・」

フォルノスは驚いたように目を見開いた。

どうやら部屋の外に気配を感じ侍女と勘違いをしたらしい。


ドクン


ドクン


ドクン


お互いの心臓の音が体に振動した。

センジュは目を閉じた。自分を否定したかった。


_どうして・・


どうしてこんな時まで私は・・・。


「っ・・・」


この人に触れられると、体が疼くんだろう。


「はぁ・・はぁっ・・」


体が一気に熱くなり起伏する。

息が熱を帯び吐息に変わる。

掴まれた腕さえも敏感になった。



「まぁ・・いい」


動けずにジッとしていると、フォルノスは冷めた声で言った。


「お前でも」


そう言い放ち、再びセンジュの唇を奪った。
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