魔界の華は夜に咲く
「ここ、この人を殺すって言うなら・・・私も一緒にやってよ」


「・・・」


漫画で読んだようなありきたりなセリフしか出てこなかった。
他にいい作戦が思い浮かばなかった。


「お前、俺が出来ないと思っているだろう」

「思ってる!!だって私の事、パパはきっと大好きだろうから!私がフォルノスに殺されたらパパだって怒るよ!」


フォルノスはその言葉を聞き鼻で笑った。


「それはどうだろうな」


ドキン


「え・・」


「それに、俺が殺したと誰が告げるんだ?ここにいる者達は全員俺の配下だというのに。口封じに全員殺してもいい」


「あ・・・」


剣の切っ先はセンジュへと向けられた。


_この人、本気!?


フォルノスの瞳は至って真剣だった。
笑いを解き、蔑んだ目をセンジュに向けた。
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