魔界の華は夜に咲く
「そ、そもそも初対面で私に興味ないって言ってたよね!?」


「ん?・・言ったっけ?そんな事」


セヴィオは無垢な顔で首を傾げている。



_何その顔!とぼけてるの!?本気で忘れてるの!?



「まあ、フォルノスよりは俺の方が良いだろ?殺さねーし」

「だから私は・・」

「四大魔将つっても、力の差ではフォルノスがトップなんだよな。
だからあの人があんたに興味持ったら勝ち目なさそうな気もしたけど」

「はぁ・・」

「マジであんたを殺しかねない目してたし、俺があんたに手を出してもなんの問題はなさそうだしな」



_そういえば私がいると均衡が崩れるって不安になってたな。


センジュの脳裏にフォルノスの顔が浮かんだ瞬間にセヴィオに突かれた。


「あ?今フォルノスに興味持った?」


「え!?持つわけないよ!近づきたくない」


「ふーん。ま、あんたもこれから大変だろうけど。逆に楽しめば?」


「は!?楽しめる訳ないでしょ!」


「あんたがすぐに俺に決めてくれれば、他の2人も諦めがつくし楽できるじゃん」


「ん?」


「はあ?俺の言ってること理解出来ないの?」


「だから何がっ・・ひゃっ」


がぶっ

センジュの頬にセヴィオは噛みついた。
セヴィオの息が耳にかかった。
小さく囁く声がダイレクトに脳に響いた。

「俺、今あんたを口説いてるんだけど?ここまで言わなきゃわかんないわけ?」


「く・・!?」


_口説いてたの!?全然解らなかった・・。
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