魔界の華は夜に咲く
「ひっく・・ひ・・っ」


ようやくほとぼりが冷めた後、男はゆっくりとセンジュの肩を抱いた。


「落ち着いた?もう話しても大丈夫?」


「・・・」


落ち着きを取り戻し、冷静になったセンジュはこくりと素直に頷いた。


「っ!?」


思わずハッと目を見開いた。

センジュが男の顔を見上げると、男の瞳が金に染まっていたのだ。


_何?瞳が光って・・る?


「信じられないかもしれないけど・・こういう事なんだ」


「・・え?」


「私は・・人間じゃないってコト」

言いながら男はセンジュを抱き上げると、一瞬でその場から消え去った。

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