魔界の華は夜に咲く
「とりあえずさ」

「え?ぅわっ!!」


グン!!
セヴィオが手綱を引くと鳥が空へ向かって羽ばたいた。


「しっかり掴まってろ。落ちるぞ」

「う、うんっ」



セヴィオの腰に腕を回した。
上空は恐怖だがゆっくり目を開けると、目の前に映る背中が逞しく見える。


_平凡な生活をしてきた私とは、違う・・。きっと、1人で頑張ってきた背中だ。



「とりあえず・・」


セヴィオは言い直す。


「うん?何?」


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