翔んでアルミナリア
第1章/そこはアルミナリア
———どこまでも澄み渡った青が目に飛びこんできて、とりあえず空だと認識する。やわらかく降り注ぐ日差しに包まれて、わたしたちは見知らぬ場所に立っていた。
耳に届くのは鳥のさえずり、風にそよぐ木々のざわめき、かすかに流れる水の音。
だけれどここは森じゃない。なぜかというと、足元に白い石畳がぴっちり敷き詰められている。
白く広い道にわたしたちは立っていた。片側は同じく白い石を積んだ垣になっている。
美しい…庭園といった感じだ。
「どこだよ、ここ…」
呆然とした蓮くんのつぶやきが、わたしの心中も代弁する。
どこかのリゾートホテルの庭…考えつくのはそれくらいだ。近所にそんな場所はないけれど。
「なんでわたしたちこんなところに?」
「実花子もそう言うってことは、俺が幻覚を見てるわけじゃないよな」
しきりと目をこすったのち、蓮くんが気を取り直したように口にした。
彼はそろりと足を進めると、手を伸ばして周囲に触れ始めた。
見回す限り、庭園は白い石造りになっているみたいだった。木々に遮られて全容が見渡せないけれど、かなりの広さがありそうだ。
平面ではなく階段状に設計されているようで、石で組まれた垣の中にふんだんに木々や植えられ、花が咲きほこり、つる植物がこぼれている。
耳に届くのは鳥のさえずり、風にそよぐ木々のざわめき、かすかに流れる水の音。
だけれどここは森じゃない。なぜかというと、足元に白い石畳がぴっちり敷き詰められている。
白く広い道にわたしたちは立っていた。片側は同じく白い石を積んだ垣になっている。
美しい…庭園といった感じだ。
「どこだよ、ここ…」
呆然とした蓮くんのつぶやきが、わたしの心中も代弁する。
どこかのリゾートホテルの庭…考えつくのはそれくらいだ。近所にそんな場所はないけれど。
「なんでわたしたちこんなところに?」
「実花子もそう言うってことは、俺が幻覚を見てるわけじゃないよな」
しきりと目をこすったのち、蓮くんが気を取り直したように口にした。
彼はそろりと足を進めると、手を伸ばして周囲に触れ始めた。
見回す限り、庭園は白い石造りになっているみたいだった。木々に遮られて全容が見渡せないけれど、かなりの広さがありそうだ。
平面ではなく階段状に設計されているようで、石で組まれた垣の中にふんだんに木々や植えられ、花が咲きほこり、つる植物がこぼれている。