翔んでアルミナリア
第2章/見習い宮女と導師の弟子
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「はじめまして、ミカコ。わたしの名前はパンバリーニョよ。みんなにはパンバって呼ばれてるわ。可愛い新入りさんで嬉しいわ。今日からよろしくね」
目の前で、褐色の肌の少女が屈託ない笑みを浮かべている。
「よろしく…お願いします」
ぺこりと頭を下げる。
アルミナリアに来て、三日目の朝だ。
リュシウス帝に与えられたわたしの身分(?)は後宮仕えの宮女だった。
蓮くんの解説によれば、侍女より立場が上で知識階級の女性が務めることが多いというから、かなりの厚遇に思える。
そしてこのパンバリーニョが、先輩宮女として後宮のことや仕事のイロハを教えてくれるという。
パンバはわたしとそう年も変わらないように見える少女で、聞いてみたら十八歳だという。
笑みを絶やさず快活にしゃべる彼女に、わたしは自然と緊張を解くことができた。
南国を連想すると心が和むのは、本能なのか刷り込みなのか、どちらだろう。
「ミカコはイカイという遠いところから来て、この社会のことを何も知らないと聞いたわ。分からないことはなんでも聞いてね」
白い歯が褐色の肌に映える。
「ありがとう」
「はじめまして、ミカコ。わたしの名前はパンバリーニョよ。みんなにはパンバって呼ばれてるわ。可愛い新入りさんで嬉しいわ。今日からよろしくね」
目の前で、褐色の肌の少女が屈託ない笑みを浮かべている。
「よろしく…お願いします」
ぺこりと頭を下げる。
アルミナリアに来て、三日目の朝だ。
リュシウス帝に与えられたわたしの身分(?)は後宮仕えの宮女だった。
蓮くんの解説によれば、侍女より立場が上で知識階級の女性が務めることが多いというから、かなりの厚遇に思える。
そしてこのパンバリーニョが、先輩宮女として後宮のことや仕事のイロハを教えてくれるという。
パンバはわたしとそう年も変わらないように見える少女で、聞いてみたら十八歳だという。
笑みを絶やさず快活にしゃべる彼女に、わたしは自然と緊張を解くことができた。
南国を連想すると心が和むのは、本能なのか刷り込みなのか、どちらだろう。
「ミカコはイカイという遠いところから来て、この社会のことを何も知らないと聞いたわ。分からないことはなんでも聞いてね」
白い歯が褐色の肌に映える。
「ありがとう」