翔んでアルミナリア
わたしがたどり着いたキーパーソンは、蓮くんが単刀直入に話を聞くことができた相手だった。
学び舎の生徒であると同時に、導師セレマイヤの直弟子である蓮くんが、彼に質問をぶつけたのは当然の流れだ。
その次の待ち合わせのときは、ふたりとも駆け足だった。自分が得た情報を一刻も早く伝えたかったから。
「実花子!」
「蓮くん」
声をひそめて、互いに聞いた話を教えあう。
蓮くんのほうがより立場がある相手から話を聞けた分、事件の全体像を把握していた。
「セレマイヤ師は、そんなことまで教えてくれたの?」
「うん、いずれお前にも関係するかもしれないとかなんとか…」
真意のほどは不明だけど、詳しい話が聞けたのはありがたい。
後宮内であった事件は、パンバから聞いた通りだった。その先は、蓮くんがセレマイア師に聞いた話になる。
皇帝側は、リランが自分の領地であるリンボバルトに戻ると考え軍を差し向けたが、完全に空振りに終わってしまった。
のちに判明したことだが、宮殿を後にしたリラン一行は、なんとその足でエレオノア姫の故郷カリンガに向かっていたのだ。
学び舎の生徒であると同時に、導師セレマイヤの直弟子である蓮くんが、彼に質問をぶつけたのは当然の流れだ。
その次の待ち合わせのときは、ふたりとも駆け足だった。自分が得た情報を一刻も早く伝えたかったから。
「実花子!」
「蓮くん」
声をひそめて、互いに聞いた話を教えあう。
蓮くんのほうがより立場がある相手から話を聞けた分、事件の全体像を把握していた。
「セレマイヤ師は、そんなことまで教えてくれたの?」
「うん、いずれお前にも関係するかもしれないとかなんとか…」
真意のほどは不明だけど、詳しい話が聞けたのはありがたい。
後宮内であった事件は、パンバから聞いた通りだった。その先は、蓮くんがセレマイア師に聞いた話になる。
皇帝側は、リランが自分の領地であるリンボバルトに戻ると考え軍を差し向けたが、完全に空振りに終わってしまった。
のちに判明したことだが、宮殿を後にしたリラン一行は、なんとその足でエレオノア姫の故郷カリンガに向かっていたのだ。