綺桜の舞う
◇ ◇ ◇
俺たちが陽向と出会ったのは2年前。
夜の繁華街、俺が1人で歩いてた時。
恐ろしいぐらいの叫び声が聞こえて、慌てて走って行ったら族ひとつ潰したんか、ってくらいの惨劇の中心にちっさい男が立っていた。
それが陽向との出会い。
返り血死ぬほど浴びて、酷いくらいの目つきで、それはそれはもう可愛げなんてどこにもなくて。
「ねーね、強いね、どこの族の子?」
「……誰、お前。見ない顔だけど」
「最近この辺に族作った新人です〜。周辺の偵察してまして」
「ふーん……なに?この辺の治安乱しに来たの?」
「いやいや、なわけ。強いて言うなら、自分達の居場所を作ろうとした結果、っていうか」
「そ。……僕は、フリーだよ。どこの族にも入ってない」
「なのに、この辺には通い慣れてるみたいな感じだね?」
「……人のこと詮索する奴は嫌い。潰すよ」
当時の陽向は誰も寄せ付けない、鉄壁のガードで誰をも拒絶して、誰をも敵とみなした。
実力はさることながら、その日から陽向は3日に一回のペースで騒ぎを起こしていた。
俺たちが陽向と出会ったのは2年前。
夜の繁華街、俺が1人で歩いてた時。
恐ろしいぐらいの叫び声が聞こえて、慌てて走って行ったら族ひとつ潰したんか、ってくらいの惨劇の中心にちっさい男が立っていた。
それが陽向との出会い。
返り血死ぬほど浴びて、酷いくらいの目つきで、それはそれはもう可愛げなんてどこにもなくて。
「ねーね、強いね、どこの族の子?」
「……誰、お前。見ない顔だけど」
「最近この辺に族作った新人です〜。周辺の偵察してまして」
「ふーん……なに?この辺の治安乱しに来たの?」
「いやいや、なわけ。強いて言うなら、自分達の居場所を作ろうとした結果、っていうか」
「そ。……僕は、フリーだよ。どこの族にも入ってない」
「なのに、この辺には通い慣れてるみたいな感じだね?」
「……人のこと詮索する奴は嫌い。潰すよ」
当時の陽向は誰も寄せ付けない、鉄壁のガードで誰をも拒絶して、誰をも敵とみなした。
実力はさることながら、その日から陽向は3日に一回のペースで騒ぎを起こしていた。