綺桜の舞う
嬉しそうに笑う陽向。
……なんなの?ほんとに。
「沙彩ちゃんは、僕のこと好き?」
「……なわけ。自分のこと捨てた男、好きなわけないじゃん」
言ってて虚しくなるのは、思っていることと違うことを言っているからか。
わかってるくせに、こう言うこと聞く陽向は性格が悪い。本当に性格が悪い。
でも私も、もうあの頃と違って素直になる義理なんてないから。
……怖いもん、無理。
「なんで好きじゃないの?」
「私のこと捨てたからって、言ってるじゃん」
「次は捨てません。約束する」
じっと私のことを見つめる陽向。
今日の陽向は背が高い。ちょっとだけ。
昔からよくやってたシークレットシューズ作戦か。
目線が私より上。
木の床板を鳴らして、私に近づいてくる顔は昔と変わんない。年齢詐欺師だ。
「嫌だよ、私」
ぼそっと、呟く。
「いつ死ぬかわかんない精神不安定な人間と付き合って、また捨てられるとか。
今度こそ私が生きていけない」
……なんなの?ほんとに。
「沙彩ちゃんは、僕のこと好き?」
「……なわけ。自分のこと捨てた男、好きなわけないじゃん」
言ってて虚しくなるのは、思っていることと違うことを言っているからか。
わかってるくせに、こう言うこと聞く陽向は性格が悪い。本当に性格が悪い。
でも私も、もうあの頃と違って素直になる義理なんてないから。
……怖いもん、無理。
「なんで好きじゃないの?」
「私のこと捨てたからって、言ってるじゃん」
「次は捨てません。約束する」
じっと私のことを見つめる陽向。
今日の陽向は背が高い。ちょっとだけ。
昔からよくやってたシークレットシューズ作戦か。
目線が私より上。
木の床板を鳴らして、私に近づいてくる顔は昔と変わんない。年齢詐欺師だ。
「嫌だよ、私」
ぼそっと、呟く。
「いつ死ぬかわかんない精神不安定な人間と付き合って、また捨てられるとか。
今度こそ私が生きていけない」