綺桜の舞う
のに。
もう笑えない。
そう思えてた時が幸せすぎて、夢だったみたいで、もう、やっていられない。
目の前に陽向がいるのに抱きしめてもらう勇気もないし、ましてやこれから隣を歩く覚悟もない。
いつかまたいなくなるであろうこいつとの短い時間を、短い時間で終わらせられる自信がない。
だから。
「いらない、そう言うの。陽向が思ってるほど、私。強くないから」
近づいてきて、私の腕を引いて、小屋の扉を閉める陽向に私はそう言う。
震えた声、私らしくない。
こんな乙女みたいな思考、私じゃない。
私はもっと、強くなりたい。
誰にも頼らず生きていけるくらい、強く。
「……僕、ずっと勝手だった。今もずっと、それは変わんない。
僕、死ぬのやめた。守りたい居場所できたから。
一緒にいたい人たちが、できたから」
……。
「……そんなの、意味わかんない。
それじゃ、そんなの……私の隣は居場所でも、守りたい場所でも、なかったの?」
もう笑えない。
そう思えてた時が幸せすぎて、夢だったみたいで、もう、やっていられない。
目の前に陽向がいるのに抱きしめてもらう勇気もないし、ましてやこれから隣を歩く覚悟もない。
いつかまたいなくなるであろうこいつとの短い時間を、短い時間で終わらせられる自信がない。
だから。
「いらない、そう言うの。陽向が思ってるほど、私。強くないから」
近づいてきて、私の腕を引いて、小屋の扉を閉める陽向に私はそう言う。
震えた声、私らしくない。
こんな乙女みたいな思考、私じゃない。
私はもっと、強くなりたい。
誰にも頼らず生きていけるくらい、強く。
「……僕、ずっと勝手だった。今もずっと、それは変わんない。
僕、死ぬのやめた。守りたい居場所できたから。
一緒にいたい人たちが、できたから」
……。
「……そんなの、意味わかんない。
それじゃ、そんなの……私の隣は居場所でも、守りたい場所でも、なかったの?」