綺桜の舞う
案の定、朝イチ駄々を捏ねられて、キスして。
キスだけじゃ止まんなくて朝から色々いたしてしまったわけだが。
……2人で初めてシたのが朝とか、どういう事態が俺には理解ができない。
ともかく叶奏は嬉しそうだったからいいけども。



そして、事件は起こる。


「夕が襲撃された?」


テストが3日後に迫る週末。
伊織からそんな連絡を受けて耳を疑った。


……幹部襲撃、か。


『あぁ、夕もさっさと逃げて、腕がちょっと腫れてるくらいで他は打撲程度なんだけど。
そろそろやばいかもね』



幹部に躊躇いなく手を出すところが、後ろ盾がある慢心からか。
……とにかく、襲撃も近い。


『とりあえず叶奏ちゃんには黙って置こう。無理しちゃうだろうし。夜桜にもそう言っとく。
夕のことはこっちに任せて、2人はとりあえず、テスト終わるまでこないで』
「わかった」
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