綺桜の舞う
……ふっと背後に現れる、姫野。
さらっと伊織の手からスマホを抜き取って、さっきの画像を瞬時に消す。
「えっ……と、一応、確認用なんなけどな」
「違う違う、うちの副総長さんはヤキモチ妬きだから。バレちゃうと誰彼構わず吊し上げにするから」
……思ってたより物騒だった。
「それと。私たちも口外してない分、伊織くんたちにも口外されると困るんだよね。やめてね?」
「あ、それは大丈夫。それしたら俺たちに不利益しか被らないって重々承知だから」
にっこり笑う姫野に、同じようににっこり笑う赤髪。
一応、バリバリの進学校であるうちの高校では、赤髪はとても浮いている。
そして、よく生徒指導のお世話になっている。
今朝も始業1分前に門をくぐって、生徒指導室に強制連行されてた。
「叶奏ちゃんは、彼氏作る気ないの?」
赤髪チャラ男、急に攻め出す。
さらっと伊織の手からスマホを抜き取って、さっきの画像を瞬時に消す。
「えっ……と、一応、確認用なんなけどな」
「違う違う、うちの副総長さんはヤキモチ妬きだから。バレちゃうと誰彼構わず吊し上げにするから」
……思ってたより物騒だった。
「それと。私たちも口外してない分、伊織くんたちにも口外されると困るんだよね。やめてね?」
「あ、それは大丈夫。それしたら俺たちに不利益しか被らないって重々承知だから」
にっこり笑う姫野に、同じようににっこり笑う赤髪。
一応、バリバリの進学校であるうちの高校では、赤髪はとても浮いている。
そして、よく生徒指導のお世話になっている。
今朝も始業1分前に門をくぐって、生徒指導室に強制連行されてた。
「叶奏ちゃんは、彼氏作る気ないの?」
赤髪チャラ男、急に攻め出す。