綺桜の舞う
叶奏は嬉しそうに俺に抱きついて、そう言う。
で、そんなことをするから傷を負った身体が軋んで、ううっと唸る。
「今日はゆっくりしとけよ」
「うぅ、単純に痛い」
「あれだけ殴られたらな」
見てるこっちが、辛くなるくらいなんだから、本人はもっと辛くて、ありえないくらい痛いはずなのに。
俺は叶奏の頭を撫でる。
「ん?」
「いや、頑張ったなって思って」
「もっと褒めてくれていいよ」
「じゃあ、約束どおり一日中甘やかす」
「なんの約束?」
「赤点回避。お前が言ったんだよ」
俺はそう言って、叶奏を抱き上げるとベッドの上に下ろした。
「ま、今日はずっとここでゴロゴロしてるだけだろうけど」
「もー……好き」
「うるさい」
兎にも角にも、それから鬼王の襲撃は止み、今回の件は幕を閉じた。
叶奏の心に、大きな傷を残して。
で、そんなことをするから傷を負った身体が軋んで、ううっと唸る。
「今日はゆっくりしとけよ」
「うぅ、単純に痛い」
「あれだけ殴られたらな」
見てるこっちが、辛くなるくらいなんだから、本人はもっと辛くて、ありえないくらい痛いはずなのに。
俺は叶奏の頭を撫でる。
「ん?」
「いや、頑張ったなって思って」
「もっと褒めてくれていいよ」
「じゃあ、約束どおり一日中甘やかす」
「なんの約束?」
「赤点回避。お前が言ったんだよ」
俺はそう言って、叶奏を抱き上げるとベッドの上に下ろした。
「ま、今日はずっとここでゴロゴロしてるだけだろうけど」
「もー……好き」
「うるさい」
兎にも角にも、それから鬼王の襲撃は止み、今回の件は幕を閉じた。
叶奏の心に、大きな傷を残して。