綺桜の舞う
顔を近づける。
もう少しで唇が触れそうなところで、琥珀は顔を背けて俺の胸を押し返した。
「好き」
「も、わかってるから……」
「んー、伝わるまで言わせて」
「伝わってる、伝わってるからっ」
テレた赤い顔。
その気もないくせにずるいな、なんて。
まぁ、こうやって強引に押し切ろうとしてる俺は最低なんだろうけど。
「とりあえず、消毒。
他の男のことなんて、忘れてほしい」
「……」
困った顔。唇を噛んじゃって、涙を浮かべて俺の顔を見つめる。
俺はそんな琥珀の唇に触れて、キスを落とす。
「血出ちゃうでしょ、そんなやな顔しないの」
「……だ、って」
「ちゃんと、助けるから。大丈夫」
「……信じてる」
敵同士のはずなのに、きっと、バレたら俺は夜桜にいられるわけがないのに。
それでも、この世界にはどうしようもない感情があって。
都合いいことしてるの、わかってるんだけど……。
「琥珀、好き」
ただ目の前の女を俺のものにしたい、って、ただそれだけを思ってしまっている。
もう少しで唇が触れそうなところで、琥珀は顔を背けて俺の胸を押し返した。
「好き」
「も、わかってるから……」
「んー、伝わるまで言わせて」
「伝わってる、伝わってるからっ」
テレた赤い顔。
その気もないくせにずるいな、なんて。
まぁ、こうやって強引に押し切ろうとしてる俺は最低なんだろうけど。
「とりあえず、消毒。
他の男のことなんて、忘れてほしい」
「……」
困った顔。唇を噛んじゃって、涙を浮かべて俺の顔を見つめる。
俺はそんな琥珀の唇に触れて、キスを落とす。
「血出ちゃうでしょ、そんなやな顔しないの」
「……だ、って」
「ちゃんと、助けるから。大丈夫」
「……信じてる」
敵同士のはずなのに、きっと、バレたら俺は夜桜にいられるわけがないのに。
それでも、この世界にはどうしようもない感情があって。
都合いいことしてるの、わかってるんだけど……。
「琥珀、好き」
ただ目の前の女を俺のものにしたい、って、ただそれだけを思ってしまっている。