綺桜の舞う
27.過去の温床
「……ねぇ、陽向」
「何」
「怒ってる?」
「別に」
旅行から帰ってきて数日、この間、1度も陽向は口を聞いてくれなくて。
今日も強引に私が陽向の家に押しかけた形。
上げてくれたはいいものの、全くコミュニケーションが取れない。
陽向にその気がない。
理由はまぁ、男子会で暴露されたらしい、私と雪兎がそういう関係だったってこと。
「ねぇ」
「何?」
スマホに視線を落としたまま、全然取り合ってくれない。
ふたつも上なクセに、男は女より精神年齢3歳低いってこういうことなんだろうね。
……いや、まぁ、陽向に私みたいなのがあったら、私もこんな対応しちゃうだろうけど。
ただ、私は陽向じゃないから。
陽向みたいに、素直にごめんね、なんて言えないし、しつこく話しかけることもできない。
だから、当たり前のようにこの空間は無言になる。
夜、今は多分11時過ぎたかそれくらい。
本来なら私はお城に寝泊りしてるから、帰らなくたって誰も心配しないんだけど。
「何」
「怒ってる?」
「別に」
旅行から帰ってきて数日、この間、1度も陽向は口を聞いてくれなくて。
今日も強引に私が陽向の家に押しかけた形。
上げてくれたはいいものの、全くコミュニケーションが取れない。
陽向にその気がない。
理由はまぁ、男子会で暴露されたらしい、私と雪兎がそういう関係だったってこと。
「ねぇ」
「何?」
スマホに視線を落としたまま、全然取り合ってくれない。
ふたつも上なクセに、男は女より精神年齢3歳低いってこういうことなんだろうね。
……いや、まぁ、陽向に私みたいなのがあったら、私もこんな対応しちゃうだろうけど。
ただ、私は陽向じゃないから。
陽向みたいに、素直にごめんね、なんて言えないし、しつこく話しかけることもできない。
だから、当たり前のようにこの空間は無言になる。
夜、今は多分11時過ぎたかそれくらい。
本来なら私はお城に寝泊りしてるから、帰らなくたって誰も心配しないんだけど。