綺桜の舞う
振り返った先にはクローゼット。
確実に男子禁制。
いや、今更何を見てもどうも思わないけど、いや、どうも思わないは嘘にしても。
叶奏的にはきっと見られたくないだろう。
姉貴を見てたら、女は粗隠し、してるみたいだし。
渋々俺はベッドのそばで腰をかがめる。
ひらっと流れた前髪は俺の背中で寝たせいか変な痕がついてる。
「叶奏、着替え」
「……ん、みなとくん、ぎゅしてくれたら、あったかいよ?」
叶奏は俺の手を握る。
力はあんまり入ってない、けど。
……マジで俺のことを殺しにかかる能力だけは秘めてる。
「一緒に寝んの?」
「ん……」
叶奏はそう言って今度こそ本当に寝てしまった。
後戻りはできないし、そんな猶予も残されていなさそう。
俺は渋々叶奏が寝るベッドに入って叶奏を抱きしめる。
……なんだろう、本人の同意を得ているはずなのに、すごく悪いことをしている気持ちになる。
俺は無理やりそんな思考を投げ打って目を閉じた。
こう言う時の薬って本当にありがたいと思う。
確実に男子禁制。
いや、今更何を見てもどうも思わないけど、いや、どうも思わないは嘘にしても。
叶奏的にはきっと見られたくないだろう。
姉貴を見てたら、女は粗隠し、してるみたいだし。
渋々俺はベッドのそばで腰をかがめる。
ひらっと流れた前髪は俺の背中で寝たせいか変な痕がついてる。
「叶奏、着替え」
「……ん、みなとくん、ぎゅしてくれたら、あったかいよ?」
叶奏は俺の手を握る。
力はあんまり入ってない、けど。
……マジで俺のことを殺しにかかる能力だけは秘めてる。
「一緒に寝んの?」
「ん……」
叶奏はそう言って今度こそ本当に寝てしまった。
後戻りはできないし、そんな猶予も残されていなさそう。
俺は渋々叶奏が寝るベッドに入って叶奏を抱きしめる。
……なんだろう、本人の同意を得ているはずなのに、すごく悪いことをしている気持ちになる。
俺は無理やりそんな思考を投げ打って目を閉じた。
こう言う時の薬って本当にありがたいと思う。