綺桜の舞う
34.過去に手を伸ばしたとて
「と言うことでうちのクラスは今年もコスプレ喫茶ということで」
文化祭の実行委員が教卓の前から消えて行く。
去年に引き続きコスプレ喫茶。
去年の文化祭で投資した衣装がもったいないから、と3年間クラスメンツが変わらないならではの2年連続同じ出し物。
このままいけば来年もこうなるだろうし。
……俺も店番させられる。
「……マジか」
「蛍は……朔が喜んでくれるから嬉しいよ?」
席替えでとうとう隣にやってきた蛍。
去年はミニスカチャイナ着ていた気がする。
それはそれは、評判も上々。
その格好のまま告白大会の呼び出しに応じるもんだから直後にクラスの販売在庫は無くなった。
「今年もなんか着んの?」
「着たい」
ふぁっと眠そうにあくびをする蛍。
首に赤い何かがあるところを見たらそう言うことだろう。昨日はなかったし。
なかなか独占欲丸出しだな。
「当日、その赤いの隠してこいよ」
「ん……朔、最近変なとこにつけるから嫌い」
文化祭の実行委員が教卓の前から消えて行く。
去年に引き続きコスプレ喫茶。
去年の文化祭で投資した衣装がもったいないから、と3年間クラスメンツが変わらないならではの2年連続同じ出し物。
このままいけば来年もこうなるだろうし。
……俺も店番させられる。
「……マジか」
「蛍は……朔が喜んでくれるから嬉しいよ?」
席替えでとうとう隣にやってきた蛍。
去年はミニスカチャイナ着ていた気がする。
それはそれは、評判も上々。
その格好のまま告白大会の呼び出しに応じるもんだから直後にクラスの販売在庫は無くなった。
「今年もなんか着んの?」
「着たい」
ふぁっと眠そうにあくびをする蛍。
首に赤い何かがあるところを見たらそう言うことだろう。昨日はなかったし。
なかなか独占欲丸出しだな。
「当日、その赤いの隠してこいよ」
「ん……朔、最近変なとこにつけるから嫌い」